今回の記事では不動産投資の利回りとは何かということと、利回りをあげる方法について解説をしていきます。
地方で不動産投資とサラリーマン通して情報をブログで発信している、さしとかです。不動産投資歴も4年を過ぎようとしています。
今回は不動産投資の利回りについて考えてみたいと思います。私も表面利回り約5%の駐車場から表面利回り18%超えのテラスハウスなど全部で7箇所を所有しておりますが、不動産投資のスタート当初利回りの追求が甘かったと認識しています。
不動産投資においてはアパートなどの一棟物で6〜8世帯くらいある高利回りの物件を購入できると一気運営が楽になります。これができると私のように苦労しないです…。
不動産投資においてはとにかく利回りが重要です。
『利回りが全てを癒す』
という格言?があります。
私は不動産投資の中身がそれほど良くない中で必死に模索をしオーナーチェンジのアパートなどを利回り1%から2%程度を改善させました。おかげで運営ノウハウなどはついてきたと思います。
今回の記事では利回りの概念と私の苦悩の末に編み出した利回りをあげる方法(調べた方法も含めて)を解説したいと思います。
- まずは表面利回りと現況利回り、実利回りを理解しよう
- 利回りをあげる方法は存在する
- 利回りをあげるには「売上をあげる」か「ランニングコストを下げる」しかない
- まとめ 不動産投資を失敗しないためには利回りの追求と諦めない姿勢が重要
まずは表面利回りと現況利回り、実利回りを理解しよう
利回りという言葉はそもそもどういった意味かというと、投資金額に対して何%のリターンがあるのかということを計算する指標です。
私が購入した物件から事例を出したいと思います。
表面利回りとは
物件価格に対して、家賃収入が年間でどれだけの割合を得られるかということを指します。
▼表面利回りの計算例
【5号物件】築古戸建て
・物件購入価格 :300万円
・想定家賃 :6万円(周辺相場より)
▼表面利回りの計算式
家賃6万円 × 12ヶ月 = 年間家賃72万円
年間家賃72万円/物件購入価格300万円 = 表面利回り24%
夢のような高利回り物件の完成です!不動産屋さんが売買の際に作ってくれる資料だと大体こんな感じで記載されている場合が多いです。
今回の場合は駐車場がないのですが、駐車場などがあれば、満車時の数字が加算される場合のでもっと利回りは高く見えます。
つまり表面利回りは絵にかいた餅の場合が多いです。物件購入の際は以下の現況利回りと実利回りのシュミレーションを行う必要があります。
現況利回りとは
物件価格に対して、実際の現在の家賃収入で年間でどれだけの割合を得られるかということを指します。現在の家賃でノーリフォーム状態で入居がついていた場合の計算で作成しています。
▼現況利回りの計算例
【5号物件】築古戸建て
・物件購入価格 :300万円
・実際家賃 :5.3万円(現在の入居状態の金額)
▼現況利回りの計算式
家賃5.3万円 × 12ヶ月 = 年間家賃63.6万円
年間家賃63.6万円/物件購入価格300万円 = 表面利回り21.2%
今回の場合は戸建てですが、アパート等の世帯数の多いものは表面利回りと現況利回りの乖離が大きい場合があります。以下にアパートでわかりやすい事例を表記しました。
【※一例 表面利回りと現況利回りの乖離がある場合のケース】
6世帯一棟木造アパート 家賃4万円(駐車場込みの場合)
・物件購入価格 :2000万円
・想定家賃 :6世帯×4万円 = 24万円
▼表面利回りの計算式
家賃24万円 × 12ヶ月 = 年間家賃288万円
年間家賃288万円/物件購入価格2,000万円 = 表面利回り14.4%
▼現況利回りの計算式
入居が4/6世帯だったとした場合
家賃16万円 × 12ヶ月 = 年間家賃192万円
年間家賃192万円/物件購入価格2,000万円 =現況利回り9.6%
特にアパートなどの大きい物件を購入する際は表面利回りの提示を求めるだけではなく、レントロールなどを用いて現況利回りの計算も行うべきです。ここでしっかり計算を自分で行わないと借入などを行う場合は返済など苦労することになりますので十分注意が必要です。
実利回りとは
物件購入価格に物件購入費用を全て入れ、家賃から物件のランニングコストを引いた金額で年間どれだけお金を得られるかということを指します。
▼実利回りの計算例
【5号物件】築古戸建て
・物件購入価格 :300万円
・仲介手数料&登記費用 約30万
・電気工事 約7万 直接発注
・ライト他備品、エアコン1台 18万 施主支給
・清掃、設置、洋室変更、給湯器付け替え、壁紙張り替え 95万
・購入合計費用 450万円
・実際家賃 :5.3万円(実際の金額)
・ランニングコスト 合計:3.7万円
管理費年額 3万円
固定資産税 0.7万円
インターネット代 0円
電気代など 0円
▼実利回りの計算式
家賃5.3万円 × 12ヶ月 = 年間家賃63.6万円
(年間家賃63.6万円 - ランニングコスト3.7万円)/購入合計費用450万円
= 実利回り13.3%
実利回りは13.3%となりました。実際突発的な修繕、借入を行っていればローンの返済がさらにかかってきます。戸建てのため比較的ランニングコスト少なめです。
その他、提供している施設によって浄化水槽の清掃費やインターネット費用、供用部電気代などがかかってくる場合があります。
不動産投資を始めて物件を購入する際は「実利回り」を必ずシュミレーションして物件を購入しましょう。購入してから、想定の家賃が取れないケースもありますので家賃は低めに見積もる方がよいです。注意してくださいね!
最近は表面利回り絶対主義になってますが、空室な限り利益を産むものではありません。そもそも需要があるのか十分検討が必要です。
利回りをあげる方法は存在する
次に利回りをあげる方法についても解説したいと思います。当たり前の内容から、私なりに調べた内容、実際に取り組んでいる内容を含めてご紹介したいと思います。
基本中の基本、指値は絶対に入れよう!
利回りを手取り早く入れる方法は「安く購入すること」です。私もこの戸建ては当初450万円を指値をお願いして300万円までにしてもらいました。指値が通らなかったら、差額の150万円の回収にノーリフォームで順調に入居が決まっても3年はかかることになっていました。
売主さんが不動産屋さんなど業者の場合は最初から指値が入ることを前提に考えている場合が多いです。不動産屋さんが売主の場合も指値を交渉しましょう。
また個人の方が売主の場合でも必ず不動産屋さんに「指値は入りますか?」と聞いてみましょう。聞くのはタダです。不動産投資で一番大切なことは、いかに安く購入できるかが一番大きなポイントです。指値が通らなかった時は縁がなかったと思って切り替えるくらいのつもりの方がよいです。
ただし、あまりに過激な指値をすると不動産屋さんや売主さん嫌われてしまう場合がありますので、様子をみながら交渉が必要です。
利回りをあげるには「売上をあげる」か「ランニングコストを下げる」しかない
利回りをあげる方法は指値以外にもいくつかあります。ご紹介したいと思います。
売上をあげる方法
実践しているものを含めていくつかご紹介したいと思います。
①家具家電付で物件の運用をしてみる
単身者向けの物件に非常に効果があるのが、家具家電付き物件です。家賃相場にもよりますが、3,000円から5,000円程度は家賃を高くすることも可能です。ただし家具家電の修繕義務などを負う可能性もありますので修繕義務を回避するような契約や運用方法を検討する必要があります。ここは管理会社さんと相談しながら契約を検討しましょう。
この方法は初期投資はややかかりますが、利回りの改善には効果的ですし、競争力が高まる場合もあります。
私の場合は家具家電を家電量販店で購入をし、ポイントをためております。私は4年間で15万ポイントくらい貯めることができました。ちょっとしたポイント長者ですね!
大規模な先輩大家さんもこの戦法を使っているので効果は高いと思われます。その方は家電量販店のポイントを100万ポイント以上貯めておりました…先輩大家さんの所有ポイントと物件はいまだに増え続けているので家具家電戦法は私の投資エリアでは効果的だと考えられます。
②自動販売機の設置
自動販売機を物件に設置することで収益化を図ることができます。契約は色々ありますが、電気代を負担して売れた分の数十%を売上として振り込んでもらうパターンが多いようです。
工事現場の近くだったり人通りの多い所では収益化も可能ですね。いろんな会社さんに見積もりをとって一番条件の良いところで利用するとよいですね。
私も自動販売機の一括見積もりのサイトを使おうと考えたのですが、一括見積もりだとマージンがそのサイトにとられるため、最近私も大手の5社ほどに直接依頼をかけました。特定の条件を満たすとキャンペーンの対象になって豪華景品がもらえたりすることもあるようですね!
③駐車場をインターネットで貸す
最近では空いている駐車場をインターネット上で貸し出すことができます。以下は代表的なサイトです。
一日あたり数百円〜(立地によっては数千円)に対して何割か振り込んでもらう形となります。大型施設や駅の近く、イベント会場など近いと儲かる可能性が十分にあります。自宅の駐車場も貸し出し可能です。
私の所有物件でも入居はあるものの駐車場が埋まらない物件があるので、「タイムズのB」で貸し出しを行なっています。一日数百円の貸し出しですが、お盆前やゴールデンウィークなどは需要が高まります。年間でも5万円程度は稼いでくれています。
④看板の設置
立地の良い場所ならば看板設置も有効です。敷地面積もあまり使用せずに手軽に利用できます。看板の設置だけなのでトラブルが起きにくいので、設置できる立地であれば取り組んでみる価値があります。
看板の設置は立地次第なところもありますので全ての物件で使えるわけではないのが難点ですね。
⑤その他 いろんな選択肢のご紹介
そもそもオーナーチェンジなどで購入物件の家賃がオーナーさんのやる気がなくて極端に安い場合もあります。築古物件は価格の下落が落ち着いているため、家賃帯をあげられる場合もあります。物件を購入する際にSUUMOやhomesで周辺の競合物件の価格は調べておくと良いでしょう。
このほかにも所有物件にカーシェアリング用の車を置いて貸し出してみたり、空室がある場合は民泊で対応なども検討できるかと思います。また、太陽光の設置などもありますね。デメリットとしてはカーシェアリングは車の用意と貸し出しの手間、民泊も運営の手間がかかってきます。太陽光は初期コストを回収できるかどうか十分なシュミレーションが必要です。
私の住んでいる日本海側はあんまり天候が良くないので太陽光は厳しいかもしれませんね。
大規模リフォームで家賃をあげるという方法もありますが、費用対効果などを考えると経験上大きな成果は期待しにくいです。競合物件と比較しながら築古物件は少しづつ直す方がコストパフォーマンスは良いと考えています。
ランニングコストを下げる方法
ランニングコストを下げる方法についてご紹介したいと思います。主にオーナーチェンジでアパートなどを購入した際には検討できる内容です。
①アパートなどの共用部がある場合は電気のアンペアを下げる
アパートの共用部の電気のアンペアを下げることで月額数百円ですが下げることができます。アパートなどの共用部で多めのアンペアの契約になっている場合があるため検討の余地があります。電気工事など入れた際に電気屋さんに調べてもらうと良いでしょう。
②電気の契約会社自体を見直してみる
電力自由化により、電力会社も選べるようになりました。価格競争が激しくなってきてますので、見積もりなどを実際出してみるのも良いかもしれません。
エネオスや楽天なども参入してますね。契約にもよるので一概に特になるとは言えませんが、金額が下がるようであれば契約を変更するのもありですね!
③インターネットが元々契約されてる場合はインターネットの会社を見直してみよう
私がオーナーチェンジで購入した物件でインターネット契約がされていたものがありました。月々15,000円ほどかかっていましたが会社を見直した所10,000円程度まで下げることができました。月間5,000円ほど安くなりましたので年間で6万円です。切り替えの費用対効果は非常に大きかったです。
④プロパン会社の契約や変更を行なってランニングコストを下げる
プロパン会社さんによってば給湯器の無償交換などを行なってもらえます。また、地域にもよりますが競争が激しい所はエアコンの交換やリフォームのサービスまで行なってくれるようです。私の住んできるエリアは残念ながらそこまでにはならないですね。
相見積をとって競争をしてもらうことをオススメします。ただし、入居者さんのガス料金に転嫁されるケースもあります。入居者のガス料金の金額が変わらない、もしくは下がることも併せて交渉を行いましょう。
⑤管理会社の管理費を交渉してみる
この交渉をやりすぎると管理会社さんから嫌がれますが、管理費の交渉も一案です。例えばですが管理の中によく含まれている項目を一部自身で負担するなどは交渉の余地のある部分を探してみましょう。以下は一例です。
・自分自身で清掃を行うので安くして欲しい
・除草剤の処理を自分で行うから安くして欲しい
・不動産屋さんの徒歩県内の管理物件だから安くして欲しい
などなど、交渉の方法は考えればいくつかあります。闇雲に金額を下げてもらうのではなく、理由や妥協点をうまく提案することをおすすめします。
最終的には自主管理を行うということも一つの選択肢です。戸建ては共用部などもないので自主管理はしやすいですね。
まとめ 不動産投資を失敗しないためには利回りの追求と諦めない姿勢が重要
私も不動産投資を始めて4年になり、こうして洗い出してみると様々なことを検討し実践してきたので、感慨深くなりました。不動産投資はいかに安く物件を購入できるかが一番大きいです。しかし、安く買うだけではなく、運用の中で課題などを見つけてアプローチしていくことがとても大切です。
諦めない姿勢が重要です。経営ですので、何ができるかは常に模索していく必要があります。自分の事業はやったことが全てお金と実績になって自分に跳ね返ってきます。
様々な努力は必要ですが、やりがいもあります。ぜひ、参考にしてみてくださいね!


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