※この記事は2019年1月9日に再度更新しました。過去の記事を加筆しながら大幅に改定したものです。
不動産投資でフルローン・オーバーローンはしたほうがいい
自己資金0円!って最高だよね!
レバレッジ(てこの原理)が使えるからガンガン使ったほうがよい!
そんなフルローン神話が気になる方にオススメの記事です!
さしとかです。
昨年戸建ての長屋を購入しました。諸経費を含めて満額でオーバーローンを信用組合さんから条件を頂いて組ませていただきました!
無事、ご融資をいただきましたが現状は、スルガ銀行の不正融資の一件以来、融資が本当に厳しくなっています。金融機関は不動産投資に対しては今後も審査が厳しい傾向にあるようです!
特に新規参入者のサラリーマン投資家は本当に厳しいと思います。金融機関の不動産投資への貸出はかなり絞り込まれていて、簡単には参入できない時代となりました(-_-;)
新規参入の方で不動産投資を始めたい方は、粘り強く交渉することや、現金を貯めたり当たり前のことをコツコツをやっていくしかないと思います…。
また、投資家としての実績も少なからず評価はされますので、株などの取り組みやすいもので実績を証明するのも手だと思います(^^)
不動産投資の本を見ると大体の書籍に『フルローン』『オーバーローン』は引けるなら引いた方が良いとの内容を書いてある場合が多いです!
2018年現在ではなかなか使えなくなりましたが、キラキラ系大家さんや共食い系大家さんがよくやっていた手法として見かけたのは新築や地方RC物件でフルローンをノンバンクなどの金利が高い金融機関で引いているパターンです。
当時は売却も出来ましたので、その資金や実績を使ってセミナーだったり、コンサルティングメインで収益を稼ぐビジネスもあったようです。
- そもそも、フルローンとオーバーローンとは
- フルローン・オーバーローンは物件の表面利回りの高さが求められる
- フルローン・オーバーローンは築古&木造ほど出にくい
- フルローン・オーバーローンのメリットとは
- まとめ 返済比率と純資産を意識してフルローン・オーバーローンを上手に使う
そもそも、フルローンとオーバーローンとは
■フルローンとは
『物件の土地と建物の金額を全て融資で調達すること』
をさします。それでも融資した金額+その金額の7~10%くらいは諸経費でかかります!
自己資金を極力使わずに物件を取得出来ますので、手元のキャッシュを温存しやすいです。住宅ローンを組む方は比較的フルローンを組んでいる方も多いとのではないでしょうか(^^)
■オーバーローンとは
『物件金額に加えて、仲介手数料や抵当権設定、司法書士手数料、リフォーム費などを付随して融資を調達する』
ことを指します!限りなく自分のお金を使わないというメリットがあります。
現状さしとかは事業拡大を優先するためさしとかの物件は全てフルローンとオーバーローンで購入しています!
確かに現金を使わずに事業拡大をできていますが、必ずしも推奨しているわけではありません…。
不動産投資はフルローン・オーバーローンをして良いか見極めが大切になってきます!
フルローン・オーバーローンは物件の表面利回りの高さが求められる
そもそも、フルローン・オーバーローンは低い利回りの物件には使えません!
ここで1棟もののアパートの返済の一例をご紹介します!
・1棟アパート
・購入価格3000万
・金利2%
・返済期間10年の場合
・月々の返済額は27万6千円です。
・購入条件 フルローン
…家賃に関しては今回の購入物件は中古アパートとして修繕リスク、家賃下落リスクなどを考慮し、返済比率を一般に安全だと思われる50%を目安に購入する利回りを考えます!
すると以下のような計算式になります。
①返済金額27万6千÷返済比率0.5=月の理想家賃55万2千円
↓
②月の理想家賃55万2千÷12ヶ月=年間想定家賃収入662万4千円
↓
③年間想定家賃収入662万4千円 ÷ 購入価格3000万円=理想表面利回り22%
返済期間が5年長くなって15年であれば表面利回り16%、更にもう5年長い20年であれば表面利回り14%くらいでも可能だと思います(^^)あくまで、このくらいだと安全だよという体感的な目安です!
ローンの返済比率が60%を超えると常時満室状態でも修繕や空室対策に回せるお金が減り、繰上げ返済も厳しくなります。
返済比率はできるだけ低く抑えられた方がリスクを減らせます。本来であれば頭金を入れたりして返済比率を下げるのがベストです!
スルガショックの前に新築アパートやシェアハウスの投資が流行っていましたが、フルローンやオーバーローンを長期融資を引いて購入するスキームが流行っていました…。
長期で30年ローンとかで組んでも返済比率が70%以上で購入された方も多いみたいです。現金を温存して将来的に繰り上げ返済をするのは良いと思いますが、ただ闇雲に長期でフルローンやオーバーローンで融資を引くべきではないと考えています!
フルローン・オーバーローンは築古&木造ほど出にくい
金融機関の多くは積算評価を見ます。
積算評価とは建物と土地の価値を算出してその基準に融資金額を決めるという方法です。
ちなみに収益還元法とは利回りを中心に収益性で審査することをさします(^^)
耐用年数は木造で新築で22年、RCだと47年などと償却期間が決まっており、その期間内で建物の価値(評価)はなくなってしまいます。
…つまり、普通の中古物件かつ木造物件であれば耐用年数が更に短くなり、建物の価値も低くなりますので自然と融資が出にくくなるのです。
それでも融資を出してもらえる場合はその個人の他の部分で補填する形となります。
属性✖️事業ビジョン✖️資産状況✖️運用実績✕プレゼン能力
で融資が決まります。
銀行の評価基準もありますので正確には言えませんが、信用状況、入居率の維持、資産背景などフルローンに負けないだけの自分の信用も作り上げていく必要があります。
フルローン・オーバーローンのメリットとは
フルローンの最大のメリットは、
自分のお金と時間を使わずに物件が購入出来るということです!
当たり前のことですが、もう少し細かく説明すると
『サラリーマンの所得は様々な税金などで引かれて残った現金なので、それよりも圧倒的に早く現金を用意できる』
ということです。
不動産でローンを組むと事業としての運用になりますので、
売上 - 費用 = 利益 - 利益に対しての税金 = 純利益
となります。
しかしサラリーマンの場合は
給与所得 ― 所得に対しての税金 = 所得
と最初から税金が引かれます。この順番が変わるだけで、キャッシュフローが変わり、物件購入のスピードは圧倒的に変わってきます!
欲しい物件があった時に現金を貯めてから買うのでは買い付けに負けてしまう場合も多いです!フルローンを闇雲に推奨はしませんが、上手く使えば不動産投資を拡大できる、協力な武器になることは間違いありません(^^)
まとめ 返済比率と純資産を意識してフルローン・オーバーローンを上手に使う
前述の通り、返済比率をコントロールするためには、頭金を入れるか利回りの高さが求められます!フルローンやオーバーローンで物件を購入するときは少しでも利回りの高い物件を狙うべきです😃
また、フルローンやオーバーローンを引いて購入して拡大している大家さんも数年前まで流行りました。
純資産を簡単に表す計算式は
保有する物件の土地と建物の価値 - 負債(ローンなど)=純資産
となります。
いわゆるキラキラ系大家や共食い系大家に共通することはそういった方たちほど、純資産を公開していません。結局、純資産がないことがバレて記事やブログ、書籍の説得力が下がってしまうからです!ちなみにさしとかはほとんどフルローンですので、純資産= 負債にまだまだ近い数字です…
ローンを組んで購入した物件は
本当に自分の所有物件になるのはローンが完済し抵当権が外れた時です。
結局、不動産投資の最初のステージは、水をお金としたときにはお風呂の元栓が抜けている状態で水を出していることと一緒にです。水量を増やすこともできますが、水が流れないようにすることも意識しながら投資をする必要があります!
金持ち父さん貧乏父さんの以下の本では、物件を購入することで節税出来る減価償却費を利用することが、物件購入のスピードを高めることも指南しています。
■以下の記事で減価償却費について詳しく書いています。
フルローン・オーバーローンは諸刃の剣ですが、うまく使えれば使えれば、物件の購入に際して購入のスピードを上げることが出来るのは間違いないです(^^)
このご時世、不動産投資でなかなか融資が通らなくなってきてますが、フルローン・オーバーローンを使う際はうまくご利用下さい(^^)
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